この感情は誰のものでもない
本当に湧き上がる感情は誰のものでもない。
だから、アスリートの極限から滲み出る感情や本物の演技で人は魅了される。共感され一瞬で共有される。
「生きる」
この全くもって不可解な不文律は、人を個に貶め、重力やエントロピーの呪縛の中に精神を埋没させる。
「精神」
神の詳細。
この身に宿った、誰のものでもない、つまり、全ての為であり、また、全てそのものである「感情」を解き放つのが生きる意味である。
その方法を宿命と運命の圧力で、絞り出し、紡ぎ出し、引き出し、押し出す。
全ての科学とこのシステムは、新たなる世界の神をもまだ見通していないファーストソースにたどり着き、新たなる営みを始めるための感情を育てるための熱であり、回流に過ぎない。決して目的ではないのだ。
そう。科学やシステムは方法であり、命の全ては試みでしかない。
熱と力を加えて、感情を精錬する。