演じる事へのアドバイス
これは自分が以前、恩師から頂いたアドバイス。
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アドバイスを少々 これも縁だし。
① 必要以上に成果を求めない。
仕事の合間みて何か月か稽古して、目を見張る成果が上がることはありません。
頭では分かっていても、自分のこととなると、そんな奇跡をどっかで夢想したりするのが人間です。そんな夢想はきっぱり捨てる。
大事なことは、ものつくりのプロセスで、何と(誰と)出会うか、何と(誰と)向き合うかです。そこでの作業をごまかさないで、真摯にやっていれば、成果はそのうち追いかけてくるものです。すげー時間はかかるけど。
短期間の作業で、成果を追い求めて、一喜一憂しない。
② 不得意なこと、出来ないことはやらない。
ワークショップは芝居を創る時に最低限必要な物差しを知るための、いわばお勉強の場です。しかし、実際の上演はそれとは違う。
現場によっては、できないことを要求される現場もあるけど、自分が望んでやる場所で、不得意なことはやってはダメ。
不得意に、チャレンジすることを美徳だと勘違いしてるやつも多いけど、生煮えの料理食わされる側の身にもなってみろと思うわけで・・・そんなのナルシズムか自己満足でしかないし。①とも重なるけど、不得意なこは、短期間、片手間でやってどうこうなるもんじありません。
具体的に言えば、イッシーの場合、枕はダメ、アドリブもダメ。レベル以下。やんない方がいい。スパッと落語から入る。
「○○」見てくれたけど、あそこに出てる役者は自分のできることだけを死にもの狂いでやってるに過ぎないんだよね。不得意なことにチャレンジしようなんて、傲慢で、ぬるいことなんか、誰もやってない。
③ 他人のやるものをできる限り見る。
君が見て、もし、こいつはと思うやつがいたら、可能な限りコンタクトを取る。勿論すぐに一緒に何かやりましょうなんて話を進める必要はないけど、そういう出会いは大切にしたほうがいい。今回君が参加する意味はそれしかないもん。この間の芝居がうまくいかなかったのは、ワークショップと公演との違いを君がちゃんと処理できてないことに尽きるんだよね。
それと、多忙な時間を理由に、成果だけの帳尻を合わせてきたことの「つけ」だと思うんだよね。確かに、芝居を決定的に壊すことなくやってこれたつもりだろうけど、それは結果オーライに過ぎず、その実、本当に身についたものは意外と少なかったって事だよね。
同じ過ちを繰り返すのは馬鹿です。
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事ある度によく読み返す訳で。